ホメオスタシスは体の状態を一定に保つための機能

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恒常性・ホメオスタシスとは

人間の体には一定の状態を保とうとする機能があります。

恒常性の維持、とかホメオスタシスと言われるものです。

この機能は生命を維持するために重要なものになります。

体温、血圧、異物の排除などが分かりやすい部分になります。

他にも働きはたくさんありますが、ちょっと科学的に深い話になってしまうので割愛。

基本的には、

外部環境の変化に対応する為であったり、生体を守る事を目的とする機能です。

寒い日でも暑い日でも体温は37℃付近に保たれます。

その他の機能についても外部的な影響があっても維持する働きがあります。

どうして一定に保つ必要があるかというと、

人体内の酵素や免疫能力について、働きやすい温度が概ね37℃付近であることなど、

生きていくうえで体温37℃くらいが都合が良いからです。

下がり過ぎると、免疫機能などが落ちる事で、病気に罹りやすくなります。

上がり過ぎると、たんぱく質が変性・変質してしまいます。

体を構築するたんぱく質の変性・変質は命に係わります。

そのため、体温42℃以上が危険だと言われています。

体温を調整する方法(機能)として

発汗・血管の拡張をすることで体温を下げます。

震えることで熱を作り出して、体温を上げます。(寒い時に震えるのはこのためです)

風邪の時等に、体温が上がるのは、細菌やウイルスが熱に弱い事や、これらを攻撃する免疫細胞の働きを活性化させることが目的で、

恒常性維持とは関連ありませんが、その時の体の状態を考慮しての変化となります。

解熱剤で簡単に熱を下げない方が良いと言われるのは、このためです。

ホメオスタシスがあるがゆえに気を付けたい事

血中のカルシウム濃度が下がると、骨からカルシウムを作り出すので、骨がもろくなってしまいます。

血中のカルシウムは神経伝達上、重要な働きをする為、不足しないように恒常性が働くのですが、その為に骨という貯金を切り崩してしまうので、日頃からカルシウムはしっかりと摂取しましょう。

同じように血中のアミノ酸が減少すると、

血中のアミノ酸が減少した場合には、筋肉を壊してアミノ酸を作ります。

せっかく運動をしても、たんぱく質をしっかり摂取しないと、きちんと運動効果が得られないのはこれが原因であることも少なくありません。

特に運動をすると栄養素の必要量も増えるので、運動をしたのであればその強度に見合った分のたんぱく質などの摂取が重要です。

カルシウムやアミノ酸の例は、どちらも色々な働きを体内で担っていますが、その中で重要度というか優先順位のようなものがあるため、最優先のものを補うために下位のものが犠牲になるというような仕組みになっています。

例)カルシウムは神経伝達系が滞ると命にかかわることなので、骨折のリスクが上がっても骨からカルシウムを取り出して利用する。

こういったいくつもの機能維持がされることで、命はつながっていくわけですね