保険で健康を増進する
住友生命がディスカバリー社およびソフトバンクと連名で、「健康増進型保険」の開発に関するプロジェクトの立ち上げを発表し、
実際に平成30年7月に健康増進型保険なる、「Vitality」という商品が展開されました。
詳しくはこちらから三井住友生命「Vitality」のHPを参照ください。
こちらのPDFはさらに詳細について書かれています。
この保険の面白い所は、きちんと健康管理するための生活を送ることができていれば保険料が安くなるという点です。(全くできていないと割り増しになる可能性もある)
今回は健康増進型保険の面白い所と簡単な仕組みについて書いていきます。
健康増進型保険は世界中で増えてきている
IoT(Internet of Things)、ウェアラブル、AIというものが人の周りに溢れる時代となってきました。
その中で、人の生活は省力化されると共に運動量の低下が懸念されるようになってきました。
病気になった時の保険の割引として、健康増進をきちんと行う事、というもの、それによって保険料の割引や、運動するための道具やサービスを割引で受けられるという簡単な報酬を得ることができる保険が増えてきています。
すでにいくつかの国で大きな成果と売り上げを出している「健康増進型保険」については、世界中の保険関連の会社が熱い視線を送っています。
実際に日本でも、上記で紹介した「Vitality」以外のものもすでに出てきています。
健康増進型保険「Vitality」の面白い所
①バイタリティー・プログラムでは、保険加入者の、フィットネスジム、1日たりの歩数、運動(アプリ計測)等、健康増進活動等への年間を通じた取組みがポイント化される。
そして、ポイントの累計数値によって年間のステータスが決定され、そのステータスが高いほど、受けられる年間の保険料割引や、提携パートナー企業が提供するサービス等の特典内容が魅力的になる。
②各保険加入者に健康目標が用意されることもあり、日常的な健康増進活動の実行状況は、最新のウェアラブル技術を備えた機器(アップル・ウォッチ等)により記録され、連絡される。
つまり
・やるべきことをやればステータスが上がり保険料が下がる
・提携しているパートナーから受けられるサービスもステータスとともに上昇する
・そもそも自分が健康になる
というメリットが生まれます。
こうなると運動すること自体に報酬が発生する形になるので、運動を続けるモチベーションを維持できなかった人たちには、何物にも代えがたいモチベーションとなるでしょう。
ただ、一方でステータスが一定よりも下がると、保険料が割り増しになるという点も見逃せません。
「入ったけれど、まぁ運動しなくても良いか」といういい加減な子王道が許されないという点で、行動が促されるので、この割増の制度も非常に面白いと感じます。
健康増進型保険の課題
現状で運動が習慣になっている人からすれば、こんなに自分にメリットのある保険はない!くらいに感じられて、今後は提携するパートナーなども増える一方でしょうから、楽しみな部分ばかりが目にはいります。
一方で今までも運動を継続することが出来なかったという人たち。
本来こういった保険に加入して、健康増進をして欲しい層からすると
サボってしまうとデメリットが生まれかねないという保険に加入するきっかけが掴みにくい部分があります。
かといって加入しただけでサービス過剰にしてしまうとそれはそれで継続性が失われてしまいます・・・・
こういった層をどのように取り込んでいくのかという点が今後の日本の健康年齢の増進に関わってくるのではないでしょうか。
健康増進型保険 まとめ
こういった健康のために努力している人が報われる仕組みはどんどん増えていくと思います。
運動量自体や運動イベントの参加がポイントになる、という仕組みは様々な自治体ですでに取り組みとして行われているところもあります。
運動をすることで得することが健康自体だけでなく、様々なメリットを生むことで運動に興味を持つ人が増えるきっかけづくりとしての働きを果たしています。
とは言っても、これでも運動はいやだという人は残りますので、将来的には健康格差というものが問題になったりすることもあるかもしれません。
勿論、自分の時間の確保ができなければ運動する時間も作れませんから、仕事など生活のバランスを整えながらと言う面では社会や政治との関連性も捨てきれない部分ではあります。
日本人は平均寿命はすでに長いので、今後は健康寿命でもトップを狙いたいところです。
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