平均寿命から健康寿命へ考え方を変えていこう
今回は平均寿命・健康寿命とロコモティブシンドロームについて絡めながら書いていきます。
平均寿命と健康寿命
平均寿命はいわゆる「寿命」と呼ばれることが多いもので、何歳寿命へ考え方を変えていこう
まで生きるかという指標です。
これに対して健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」となっていて命そのものではなく、活動的に生きられる寿命というニュアンスで定義されています。
最近はBMI25とやや肥満の人の方が平均寿命が長い、というデータが出てきていますが、その人の健康寿命は語られていません。
とはいっても、最も病気になりにくのがBMI22の標準体重であるという定義を考えれば、
健康寿命はBMI22の方の方が長いだろうというのは自然な推測になります。
平均寿命が同じ場合、その最後が寝たきりであるか、元気であるかの違いは雲泥の差と言って差し支えないと思います。
医療費の関係ももちろんそうですが、誰だって健康でいたいし、寝たきりにはなりたくないわけです。
そういった点からも今後は平均寿命よりも健康寿命がベースで語られる機会は増えると思います。
健康寿命の考え方の始まり
上記のような健康で生きることの重要性が注目されたことも1つですが
「人間の寿命はどれだけ医学・福祉が進んでも130前後が限界ではないか」
ということが何となく様々な研究の結果から推測されるようになってきたためです。
それを裏付けるかのように世界的には発展途上国は減り、先進国は増えていますが、平均寿命の延びは鈍化してきています。
実際に老化という現象自体が最後に向かっていく流れとして自然なので、200歳まで人間が生きたらどうなるかも想像がつかない、と言う面から言えば、これもそんなに不思議な事ではありません。
平均寿命が頭打ちになったのであれば、その中身の充実を考えます。
この場合はそれが健康寿命という考え方になるわけです。
ロコモは健康寿命を縮める要素の一つ
ロコモティブシンドローム(ロコモ)についての詳細はこちらの記事をごらんください
ロコモは簡単に言ってしまうと運動に伴う筋肉不足によって立つ・座る・歩くなどの日常動作に支障をきたす状態です。
立つ・座る・歩くことが困難になると生活の幅が狭まると共に、筋肉の衰えを助長して寝たきりになり易くなることから。
健康寿命を延ばすという点を見ても、ロコモの予防は重要になります。
健康寿命の現状
現在日本では
男性の健康寿命 大体70歳
女性の健康寿命 大体73歳
男性は平均寿命より9年くらい短く
女性に至っては12年くらい短いのが現状です。
平均寿命と健康寿命差が小さいほど、みんなが最後まで元気でいられたということになり
差が多くなるほど、なんらかの医療的な処置が必要であったり家や病院から出られない状態でいる期間の長い人が多くなるという事になります。
こういったことからも、国として健康寿命を延ばすことは必要なこととなっていますし。
僕ら個人としても元気でいることはそれ自体が人生の幅を狭めないということになるとともに、医療にかかるお金を他に回せることに他なりませんから、若いうち、あるいはまだ健康なうちから、健康への投資(この場合はお金だけでなく、運動する時間の確保なども含みます)をしていきましょう。