筋トレ後のゴールデンタイムについての考え方
つい数年前までは筋トレ後30分がゴールデンタイムで、急いでプロテインを飲む、ということがトレーニーの間では常識的でした。
45分という大手メーカーさんや1時間という説もあったりしますが。
最近は少し風向きが変わってきて、運動後24時間以内のたんぱく質摂取量が大切だという説が広がってきています。
実際に国際スポーツ栄養学会でも2017年にこの説を認めています。
どうしてこのように変化してきたのか、それぞれの考え方等を簡単にまとめていきたいと思います。
①運動後30分(~1時間)がゴールデンタイム
これは筋トレ時にエネルギーをかなり消費していて、体がアミノ酸(たんぱく質)などを吸収しようとする力が強くなっていることから、このタイミングでプロテインなどでたんぱく質を摂取することで、効果的にたんぱく質を取り入れることができ、筋肉を増やすことができるというものです。
さらに炭水化物を一緒に摂取することでさらにたんぱく質の吸収が早まるので、運動後にはマルチデキストリンというサプリメントの形で炭水化物を摂取したり、プロテインをジュースで割ったりなど、様々な工夫をしていました。
そしてこの30~1時間を越えると、たんぱく質を筋肉に合成する働きが低下するので、早くアミノ酸やたんぱく質を摂取する必要性が唱えられていました。
②運動後24時間以内がゴールデンタイム
最近の研究ではこのたんぱく質の合成による筋肉を作る働きの高まりが、トレーニングが十分な強度であった場合には24時間続いているという内容の物が増えてきました。
そのため、運動後だけでなく、その後24時間に渡って十分なたんぱく質の摂取が重要であり、運動後だけを意識すれば良いという訳ではないという流れになってきています。
新旧のゴールデンタイムに差は無い?
現実的に、このゴールデンタイムの考え方の変化についてはトレーニングしている人達からすれば「どちらでも良い」というのが本音です。(僕もその一人です)
理由として、結局運動後に体内のアミノ酸濃度が下がっている事は間違いないので、早めの補給は行うに越したことは無いですし、そもそも運動後24時間で十分なたんぱく質を摂取するという観点からも、運動後早いうちからたんぱく質を摂取しておくことで、総合的に十分なたんぱく質量の確保は容易になります。
そして今までも運動後の筋力アップがそれだけ長い時間行われている認識はありませんでしたが、筋肉の維持という観点から、運動後も十分なたんぱく質の摂取は行っていました。
ボディボルダ―の方々は、1日に何回も高たんぱく質の食事をしつつプロテインを飲んでいる訳です。
もはや、そのルーティンには何の影響もないわけです。
むしろ今までの生活の正しさが更に強化されて立証された、というような感覚です。
ゴールデンタイムと追い込みの関連性
24時間に渡って筋肉強化のチャンスがあるのは筋肉に十分な負荷をかけられた時です。
重さは重くても軽くても良いですが、疲労困憊まで追い込むことが条件となっています。
そうでない場合はそもそも筋肉を合成する働き自体あまり見られないので仕方のないところです。
そして、やはり筋肉を合成する働きが最も高まるのは運動後の数時間(1~3時間くらい)と言われているので、早めの補給は意識したいところです、
筋トレ後のゴールデンタイム まとめ
筋トレをする際に、運動直後にプロテインは飲んでいるけれど、肝心な食事はジャンクフードであったり、あまりたんぱく質摂取を考慮しないものであった場合には、この実験報告は生活を改めるきっかけとして非常に重要なものになります。
今までの説が間違っていた訳ではなくて、運動直後はもちろん重要だけど、その後の食事も同じように大切だということを改めて認識できるnewゴールデンタイムの話でした。