給食施設や食品工場で働く人はなぜ青い手袋をはめて作業をするのか

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給食施設の手袋

給食施設で使用する青い手袋の謎

テレビなどで、食品工場や給食現場が映された際に、作業に当たる人が青い手袋をして作業をしている風景を見たことがないでしょうか?

昔は透明な物を使用していたのですが。

今回は食事の安全性という面から

どうして青い手袋を使用するようになったのかという点について書いていきます。

青い手袋で安全性が高まる理由

人の手には雑菌が多くついています。

その中に食中毒細菌が混ざっていた場合には、集団食中毒というリスクにつながってしまいます。

このため、手洗いはもちろんですが。

手袋をすることで、手から食品への菌の付着を防ぐことが目的になります。

青い手袋の正体

この青い手袋はもちろん食品の衛生状態を維持するために使用しています。

素手で、きちんと殺菌してあれば良いのではないか?

これは確かに一理あるのですが、手の殺菌を十分に行う事は意外と困難です。

石鹸や手洗い用の洗剤をしっかりと使用して2回以上手を洗っても、手の雑菌はきれいに取れません。

僕は一度保健所の人を招いて手洗いをした手にどれだけ雑菌が残っているのかという実験を行ったことがあるのですが。

保健所の方に「今日はいつにもまして本気で手を洗って良いか?」と聞いたら、余裕の表情で「どうぞどうぞ」と言われて、複数回、隅々までしっかりと洗って、検査をしたことがあります。

結果は、まだまだ雑菌が手のあちらこちらに残るという状況でした・・・

この様に、どんなに手洗いをがんばっても雑菌が残るという事実と、手洗いの正確性にも個人差が出てしまう(丁寧さなど)ことを考慮すると、一律の安全性を求めるのであれば、こういった手袋を使用することが重要です。

特に爪の間などは洗いにくく、雑菌残りますし、手袋のカバーは有効性が高いです。

手袋が青い理由

では、早速ですが、以前透明だった手袋が、なぜあんなに目立つ青色になったのかという理由について書いていきます。

ズバリ

透明だと、手袋が何かの拍子に切れる・千切れるという事になった際、食品に混ざっても透明であるため、発見が困難であること

これが理由です。

そして青なのは、食材であんなにはっきりとした青色のものは少ないので、食品に混ざった際に気づくことができる

こういった異物混入は重大な事故につながります。

恐らく、そういった事故がどこかで起こって改善した結果が現在の青い手袋という事になっていると思われます。

青い手袋の素材など

ポリエステル素材であったり、またはゴム素材であったり種類があります。

ポリエステルはサイズに余裕があり、着脱が容易であることから、工程ごとに新しいものへ替える際の手軽さが便利で、ゴム素材は手にしっかりとフィットするので、切りものなど、余裕があると手袋そのものを切ってしまうような工程で役に立ちます。

給食施設の青い手袋 まとめ

手袋はこういった色・素材を変更することで安全性を高めることに成功しています。

ただ、一方で、せっかくこういった使い捨ての手袋をしているにも関わらず。

これを「使いまわす」ということをしてしまうと、衛生上まったく手袋をしている意味がなくなってしまいます。

もったいないという気持ちあるものの、それで何か事故が起こってしまうとなんの意味もありませんから、割り切って使用する必要があります。

こういった何気ない道具の進歩が食の安全性を支えているというお話でした。