二日目のカレーはおいしいけれど食中毒を起こしやすい
カレーは一晩寝かせた方がおいしいというのは一般的にも広く知られていることで、調理したその日には敢えて食べずに、次の日食べるという人もいるくらい定番です。
ただし、この一晩寝行かせたカレーには食中毒のリスクが付きまとっていて、毎年過程で起こる食中毒として多くなっています。
今回は、寝かせたカレーはどうして食中毒になりやすいのかを簡単に書いていきます。
寝かせたカレーが食中毒になりやすい理由
基本的に食中毒の原因となる菌やウイルスは人の体内で増えやすいものです。
このため、摂取して体内で増えて体調不良になるという流れを辿るわけです。
そして、作ったカレーを冷ましてから保管しようとする、あるいは室内に出しっぱなしにしておくという事は、温度が下がる間に、人間の体温に近い温度を長い時間保つことになります。
こうなると食中毒の原因達は元気にカレーの中で増え漬けるわけで、これが二日目(以降)のカレーが食中毒を起こす原因になります。
加熱しても食中毒になる
そうはいっても、二日目のカレーを食べる時にはしっかりとボコボコとなるまで加熱すれば大丈夫なのでは?
と思われる方も多いと思います。
カレーの食中毒の多くはここの誤解が原因となっています。
カレーによる食中毒の原因となる菌やウイルスの中には
- 殻に閉じこもっていると熱にめちゃくちゃ強い
- 菌は死んでも産生した毒素は加熱しても消えない
こういった特徴を持つものが存在しています。
これらが前日に冷ます過程でどんどん増えてしまい、加熱をしたのに食中毒になってしまう・・・・これが二日目のカレーで起こる食中毒の原因です。
食中毒を防止するには?
作った日の冷めないうちに食べることがベストです。
後は早く温度を下げ切るという方法もあるのですが、家庭では設備が十分ではなので現実的ではありません。
氷をあてがったり流水に鍋をさらしてみても、そこまで急激に温度を下げることはできないので多少リスクは下がりませんが、確実とは言えまません。
熱いまま冷蔵庫はNG
最も避けて欲しいのは熱い鍋を早く冷やそうとそのまま冷蔵庫や冷凍庫に入れることです。
これをしてしまうと冷蔵・冷凍庫内の温度が一気に上がってしまい、家庭用ではなかなか元の温度まで冷却できないので、カレーが冷えないのはもちろん、他の食材も十分な冷却ができずダメになってしまいます。
業務用では食急速冷却装置などもあるので、設備や工程次第という部分もありますが、家庭で用意できる範囲で有効とまで言えるものは無いのが現状です。
まとめ
実際に食品衛生に関わる側から言うと、カレーを寝かせるということは避けて欲しい方法ということになります。
「こうすると絶対に大丈夫です」と言い切れるところがないので。
多くの方が加熱後冷めてしまっても、再加熱さえすれば大丈夫と考えがちですが、冷めるのにかかった時間が長いほど、保管状況が悪いほど、再加熱をしても食中毒になるリスクは高くなります。
やはり出来立てをアツアツで、というのが一番安全で良いということですね。