食品表示の偽装は商品と企業イメージ低下につながる
多くの食品には原材料の表示や指定された栄養素の表記などが義務付けられています。
野菜や肉をそのまま販売する際にはあまりこういった記載が義務になっていませんが、何かしたこういったものに手が加えられている場合にはこういった表示が必要になります。
そして、こうした情報についてしっかりと嘘偽りなく記載することが消費者からの信頼を高めることになり、それが企業としてのブランドイメージの向上につながっていくことで売り上げにいずれつながっていきます。
ところが、こういった表示に意図的と思える嘘や偽りが発見されてしまうと
他の商品に関しても同様のことが行われているのではないか?
「その商品以外のものにも影響が波及」します。
今回この記事を書くきっかけは、つい先日ヤマザキパンが「バター香る」という表示のパンをバター不使用のパンに記載していることで消費者に誤認させていると消費者庁から指摘を受けた件を見たからなのですが(しかも使用していないのに原材料にも表記があった)
今回の件が大騒ぎになっていないのは北海道内のファミリーマート限定販売の商品だったからだと思います。
ヤマザキパンはつい先日、発がん性のある添加物を採用再開する旨をHP上で敢えて公表し、それをどうして安全に提供できるのかをしっかり説明するということをして、僕の中で株が上がっていたところだったのですが・・・
せっかくのこういった取り組みについても、「何か裏があってのことではないか?」など勘ぐってしまうことになります。
不信感がどうして売り上げを落とすのか
スーパーなどでは食パンは食パン、という風に同類の食品は並べて販売される傾向があります。
ヤマザキパンの隣には他社の食パンが並んでいるわけです。
悪いニュースが流れると隣の違うメーカーのものを手に取りたくなるのが消費者心理です。
時間が立てばこういったトラブルは比較的無かったことのように収まりますが、こういったことを繰り返すと、「アンチ」と呼ばれるそのメーカーの商品を買わないと明言する人たちが出てきます。
こういった人の草の根運動によって昔の悪評がいつまでも噂として残ってしまうことによる影響は少しですがあるものです。
アンチとまではいかなくても、他社の商品に乗り換えてそれで満足してしまえば、その消費者は戻って来ないという点も地味なダメージとなります。
嘘はいずれ見つかる
嘘については明るみになるものですし、内部告発も非常に多くなってきています。
今回のヤマザキパンの件にしても、原材料にも表記があるのに使用していないなんてことは成分的に分析したりしないと分からないのではないかと思います。
個人的にはそういった疑いがあっても確信は得られないものだと思うので、作っている内部の誰かによるリークだと思います。
言わなければ分からないなどという時代も終わり、誰かが発信してしまう時代ですから、嘘をつくこと自体が非常にリスキーだと言えます。