栄養ソフト(献立作成ソフト)の選び方 【栄養士は買い物が下手?】

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栄養(献立作成)ソフトの選び方

僕の職場ではとあるメーカーさんの栄養ソフト(献立作成ソフト)を使用しているのですが、これがとにかく使いづらくて困っています。

 

その為現在、他社のソフトに入れ替えを検討しているのでそこまでに至る経緯などを紹介していきます。

 

ちなみに最近の栄養ソフトは献立作成だけでなく、栄養士業務全般をカバーしているものが多いので、以下では栄養ソフトとして表記を統一して書いていきます。

 

使いにくい栄養ソフトを購入してしまった理由

実は現在使用している栄養ソフトを導入する際に僕はいなかったので、聞いた話になりますが、それなりの地位の人にも話を聞くことができているので、内容は間違いないと思われます。

理由その1 どういったものを使いたかったかイメージが無かった

自分たちがどんな機能が欲しいのか、あるいはどんな機能は不要なのかというイメージをもつことができていなかった。

 

最初だったこともあり、自分たちで「どんなソフトを購入して」「どのように運用していきたいのか」というイメージを持つことができていなかった。

 

このため、様々な機能を持つものを購入したのですが、それが混乱を招く結果になってしまいました。

 

さらに、購入したソフトに含まれるほとんどの機能が不要なものなので、使いづらさだけでなく画面の見づらさにもつながっています。

 

自分達がそのソフトを使用してどのように仕事をしたいのかをあらかじめ決めておくことは非常に大切です。

 

理由その2 何が欲しいか決めていないのに業者のプレゼン会を行ってしまった

結局自分達が求めるものさえ分かっていないのに様々な業者の話を聞くという行動を起こしてしまい、その結果「どの業者の持っているソフトが良かったか」という品評会のような形での購入を行ってしまった。

 

多機能であることなどを売りにされても、結局使わないのであればシンプルな方良い面もあるので、この手の決め方は避けるべきです。

 

理由その3 価格を気にした結果損をした

結局、最終的にはソフトの価格が最も安いものにしたというのが当時の栄養士の言葉なのですが、実際のところ、必要なオプションを付けたらどこにしても価格は変わらなかったようです。

 

こういったソフトは書式を追加してもらったり、画面を変更してもらうのに費用が掛かるケースが多いです。

 

ソフト単体での価格につられずに、必要なものをあらかじめ搭載しているのか、有料で付け足す必要性があるのかなど同じ条件での比較は必須です。

 

その他注意点

ネットの評判や栄養士会公認のような肩書には惑わされない

これは重要です。

 

実際僕の職場の栄養ソフトは栄養士会公認になっていますが、プリントアウトを初期設定のまま行うときちんとしたものが出てきません。

 

いちいち設定をいじってプリントアウトするというのは非常に手間でストレスフルですが、こんなものが公認になってしまうのか・・・とあきれるところです。

 

しかも令和表示に対応できないから西暦表示にするというアナウンスの後、プリントすると西暦の下二桁しか表示できない有様・・・

せめて4桁の数字で出して欲しいことを伝えたら「対応できない」とのこと・・・どんだけ技術力ないんだよ・・・ なんのメーカーでしたっけ?

 

これはきっと最初にプログラム組んだ人達がいなくなってしまい、今のメンバーでは理解できないか技量が足りないかのどちらかだろうという事が分かるので。今後にも期待できず、ソフトの買い替えという話になった経緯もあります。

 

正直栄養士会も公認出すならもっと継続的に中身見てよ・・・と思わずにはいられませんが、まぁそういうものなのでしょう。

 

栄養ソフトの選び方

愚痴っぽくなってきたところで栄養ソフトの選び方についての話に移りたいと思います。

 

基本的には、自分で車や家を購入する時と同じ気持ちで取り組むことが必要です。

 

例えば、車や家を購入する際に、営業の人の言っている内容だけで決める事ってほとんどないと思います。

 

自分なりのイメージがあって、それに合致するか確認しますし、他社のものと比較も行うと思います。

 

それと同様で、まず自分達がどんな機能が必要かをまとめて優先順位を付けます。

 

絶対に譲れない機能もあれば、「あったら良いな」程度の機能もあるでしょう。

 

自分達の仕事に照らし合わせて、献立作成だけでなく、発注書は簡単に作成できるものかなど、派生する様々な仕事に対してどの程度カバーできるのかを検討していきます。

 

相手の出してきたものだけを対象にすると

例えば大家族なのにコンパクトカーを購入しても役に立つ可能性は低くなります。

あくまでこちらの望むものは絶対的な条件として提示するべきです。

 

また、家を建てる時に、「トイレはどうしても二つ欲しい!」のようなこだわりも伝えていくべきです。

 

最低限必要なもの、あった方が良いもの、こだわりとして譲れない所、これらを自分達で理解した上で相手に実現可能かどうかを確認します。

 

出されたものを買うのではなくて、オーダーしていきます。

 

もちろん追加で料金がかかるものもありますが、この先何年も、下手すると何十年も使うものなので、変に節約してソフトを導入したら余計な仕事が増えてしまったなんてことは避けなければいけません(うちが今この状態・・・)

 

栄養士は買い物が下手

少し前に厨房業者の方々と話す機会がありました。

そこで出た話で面白かったのが、栄養士のお金の使い方の下手さです。

 

お皿や食材を購入する際には。がんばって良いものを探して値引き交渉も粘り強く行うのに、厨房の設計や栄養ソフトの導入など、高額で複雑なものになると途端に相手業者に「お任せ」してしまう・・・

 

これ、僕も心当たりがあります。

 

厨房の設計などは専門外だから専門の業者さんの方が良いもの作れるのでは?

などと、思考停止することが実際にありました。

 

でも、その専門家からすると

「業者によっては余計な工事をしてお金を出させたり、自分のところで在庫になっている商品をねじ込んだりするので、相手にお任せは基本的に悪手ですよ」ということでした。

 

確かに少し考えれば分かりそうなことですが・・・・

 

栄養士はお皿など、値引いても大した金額にならないところよりも、こういった大きなお金が動くところにもっと興味を持った方が良いということです。

 

その席で「車や家は専門じゃなくてもそんなに適当に購入しないでしょ?」と言われて、まさに目から鱗という感じでした。

 

栄養士は高い買い物ほど神経質になる必要があるというのは良い学びだったと思います。

 

まとめ

栄養ソフトは高い買い物です、入れる台数によっては桁も変わってしまいます。

 

だからこそ、購入後の後悔というは本来あってはいけないし、購入した後に使いにくいものを何とか工夫してやりくりするなんて空しい作業も避けたいところです。

 

今回書いた、あらかじめ自分達に必要な機能をまとめておく、優先順位をつける、そしてそれらが実現可能であるかメーカーに投げかけるという方法は、こういった後々の後悔を最小限にするための方法です。

 

栄養士はパソコンが苦手な人も多いので、ついつい便利そうなことを言われると鵜呑みにしてしまいがちですが、それが本当に今行っている日常業務にとって必要なものなのかなど冷静に考える必要があります。

 

やたらに多機能であったり、様々な書式に手当たり次第に対応させている商品が良いとは限りません。

 

理想としては栄養士以外も含めた栄養ソフト検討チームを作成して、意見交換を行うなどできると良いと思います。