遺伝子検査で分かるトレーニングの方向性
NHKでサッカー福島県2部リーグ所属のいわきFCの特集をしていました。
このいわきFCは天皇杯などで所属リーグが低いにも関わらず福島県代表になること数回、そして本戦でも、Jリーグのチーム相手に善戦、ジャイアントキリング(大物食い)をしたことがあるという実績を残しています。
いわきFCの遺伝子検査とトレーニングの取り組み
このいわきFCの斬新なところは、「日本のフィジカルスタンダードを変える」という取り組みを前面に押し出しているところです。
ヨーロッパの最前線では、ラグビー選手のように筋肉質で大きい選手が、機敏に動き回っいる。
日本もこのままではいけないということで、こういった取り組みを行っています。
いわきFCがフィジカル重視で結果を出せば、他のチームも同じ取り組みを取り入れたりするので、いずれは日本全体のフィジカル向上につながる可能性があります。
プロ契約では無い選手達でチームが構成されているので、仕事をする時間などもあることから、ボールを使用したトレーニング時間よりも、筋トレの時間の方が多いことなどが特徴的です。
そして、それらの成果として相手の方がテクニックが高い場合であっても、圧倒的なフィジカルで結果を残しているので、注目を集めています。
今回はこの特徴の中で特に興味深いと思った
人によって適した強度のトレーニングが異なるという部分について書いていきます。
筋肉が増えやすいトレーニングは人によって異なる
筋力トレーニングの基本として、スポーツジムなどでは
「Maxの80%の重量を10回」のような指標があります。
これは一般的に怪我をしにくく、筋肉を増やしやすいと言われている強度です。
指標としては有用だと言えます。
ただ、ここでいわきFCは壁にぶつかります。
上記の指標とは異なる基準でのトレーニングだとは思いますが、選手ごとの筋肉の成長に大きな差が出てきてしまいました。
同じ負荷をかけて、同じようにたんぱく質を摂取しているのに、どうしてその差が生まれてしまうのだろう?
遺伝子検査によるトレーニングの最適化
そしていわきFCのたどり着いたのが生まれ持った特徴、遺伝子検査によるパターンです。
遺伝子検査は最近血液だけでなく、唾液などでも様々な教法を得られるようになってきています。
この結果から、遺伝子パターンによって、結果を出しやすいトレーニングが3種類に分類できることが分かりました。
① 高負荷、低回数
② 低負荷、高回数
③ ①と②の中間
そして、遺伝子検査を元に、ウエイトトレーニングのやり方を振り分けたところ、全員に一定の効果を得ることが出来ました。
トレーナーの方が「今ならだれでもマッチョにできる」というニュアンスの発言をしていたのがとても印象深く、手ごたえを感じている様子が見て取れました。
一般的にはまだ、この遺伝子検査結果から、どういったトレーニングが向いているのかを知るキットはありませんが、今後はニーズがあると思われることから、僕らも自分のそういった情報を得る機会を得られるかも知れません。
自分に合ったトレーニング方法
僕らはまだ自分の遺伝子から自分に合ったトレーニングを知る機会はありません。
しかし、効果を得るためのトレーニング方法が3つに分類されている以上、この3つのいずれかにって効果を高く得ることができることは立証されたわけです。
「あれだけ頑張っているのに効果が出ない」という方は、今の方法と対極にあるパターンを上記の3種類のトレーニングから選択すれば良いわけです。
僕は今まで、高負荷で低回数のトレーニングについては怪我予防や、単純に精神的な弱さから避けていましたが、4、5回が限度の重量などに取り組んで自分に合うかどうか試してみたいと思います。
遺伝子検査とトレーニング まとめ
日本では「柔よく剛を制す」という言葉があり、筋肉質な体について「気持ち悪い」という発言があったりと、海外に比べると筋肉についての価値観が大きく違う面がありました・・・。
ただ、今後はそういった価値観もグローバルなものに置き換わっていくのは時代の流れだと思いますので、今のうちから波に乗り遅れないように、効果的なトレーニングを行うことができるだけの知識と下地を作っていきましょう!