ダイエットの意味と語源
僕もそうなのですが、恐らくダイエットという言葉は広く、痩せる事、もしくは痩せる行為そのものだと認識されていると思います。
そもそもダイエットという言葉の意味は何かという基本的な部分からまとめていきたいと思います。
そもそもダイエットとは
ウィキペディアによると
ダイエット(diet)とは、規定食という意味である。
1.人や動物や共同体が習慣的に摂る食品のこと。
2.食事療法: 健康のため、美容のため、肥満の防止(や解消)のため、食事を制限すること
ダイエットは体重を目安にするが、 健康体重、標準体重、理想体重、目標体重、美容体重、モデル体重と、いろいろな指標がある。
となっています。
痩せる為、体重を減らす為という直接的な表現はされていません。
ただ、美容や健康のために食事を制限する、という旨の表記はされています。
痩せる、というややボヤけた表現は無く、美容・健康のためと目的がはっきりとされているのが特徴的です。
現代社会が飽食の時代で、糖質や脂質が過剰になりやすいという背景から、今の時代では、体重は減らした方が良い人が多い、肥満が問題なのだから痩せた方が良いということになりますが、今後世界情勢が変わって食糧が足りなくなった際には、また体重を増やす方が良い時代になるかもしれませんし、そういう情勢では、カロリーコントロールが控えるという認識の制限ではなく、少なくならないようにする方の制限になることもあるでしょう。
でも、このどちらもダイエットの表現で括る事ができるわけです。
面白いですね。
あくまで美容と健康を保つ、あるいは向上することがダイエットという行為だということがこれで見えてきます。
規定食という表現からも、食事に関する項目をダイエットと呼ぶのですが、日本ではすでに痩せるための行為がすべて「○○ダイエット」のように使用されるようになっています。
ただ、体重減少の為の運動を「○○メソッド」という場合も少しずつでてきました。
どちらにしても、痩せたいという需要の多さからもダイエットという名称を使った方が周囲からの注目度が高くなってしまうので、どうしてもダイエットという言葉っを使用したくなるのは理解できるところではあります。
本来のダイエットの目的から現代のものは逸れている
本来のダイエットの目的は最初に書いたように美容と健康を維持・増進するためなのですが、近年問題になるのは、体重減少のみを目的としたダイエットです。
肥満の方はある程度何も考えずに体重を減らしていけば、健康にもなりますし、外見も良くなる傾向にありますが、すでに一定の(痩せている)状態でも更に無理をして痩せようとしてしまうことで、貧血などを始めとした栄養失調や肌の調子を崩してしまうなど、本来のダイエットの意味を逸脱してしまう健康的ではないダイエットをする方も、まだまだ見かけます。
ダイエットという言葉が力を持ちすぎて、大人の女性はダイエットをするものだ、とか、標準体重でもぽっちゃりしているような価値観を持ってしまったりとか、本来の意味の方が取りの残されている印象があります。
ダイエット本来の意味を見直しましょう
ダイエットは美容・健康な状態を維持・増進するための方法論として食事の在り方を示すものです。
健康というのは病気でない状態、心身ともに元気である状態を示しています。
本当の美しさを保つには肌のことも考えれば脂質(油)も必要なものだし、一定のカロリーはむしろ必要なものです。
ただ体重を減らすゲームをするのであれば話は別ですが、どうも日本のダイエットは数字に縛られ過ぎている印象が拭えません。
健康的であることはそれほど特別なことでも、食事にこだわらないといけない難しい事でもないはずです。
難しく考えすぎて、体重という指標はその中では分かりやすいから、どうしても目が向いてしまうのかもしれませんが。
ダイエットの意味と語源についてのまとめ
ダイエットという言葉は時代に合わせて広く使う事の出来る言葉なのですが、今の時代では、それが「痩せる事」となり、それがどんどん拡大解釈されて現状の「痩せる事」「体重減少」に関するすべての事柄に使われるようになりました。
それ自体はまったく問題ないのですが、痩せる事、体重は減らせば減らすほど良い訳ではありません。
現に体格指数(BMI)でも、標準体重を大きく下回る18以下では病気になる確率が高くなることが示されています。
そして本人は痩せる事に美意識を持って行きますが、その評価が第三者と乖離していくので、周りとの関係性に影響が出る事もありますので、あくまで体重はひとつの目安として、体重だけに重く考えすぎないようにしていただければと思います。