汗をかいてもデトックス効果はない
サウナ、遠赤外線○○、汗をかく運動を始めとして、汗をかくことで体内から毒素を排出して健康になりましょう!
という宣伝は昔も今も聞かれるものです。
ですが、
この汗をかくことが=デトックスではないといことが最近の研究報告で明らかにされました。 (学術誌「Environment International」より)
今回はこの話について書いていきます。
汗をかく=デトックスと考えられていた理由
まず、そもそもどうして汗をかくこと自体がデトックスだと考えられていたのでしょうか?
これは非常にシンプルで汗の成分の中には有害な物質が少量含まれているためです。
これを大量に体外に排出できれば、毒素排出=健康的という図式ができることは何の不自然もありません。
この点に目を付けた業者が、これらを売りにして広まっていきました。
どうして汗をかく=デトックスではないのか
汗による有害物質の排出量が非常に少なく、毎日何らかの形で人体に取り入れられる有害物質の1%くらいにしかならないという点から焼石に水というか、効果を謳えるほどのものではないということが分かったためです。
では、サウナや運動は効果がないのか?
今回の内容だけを見るとまるでサウナや運動による発汗が意味がないという事に見えてしまいますが、そもそもサウナや運動にはその他にもたくさんのメリットがあって、その中の1点について、「期待していた効果がなかった」ということになります。
血行も良くなるし、体温があがれば免疫機能の向上も望めます。
その他にもメリットは数多いので、今までこういった行動を習慣としていた方については「裏切られた」なんて思わずにそれを継続してもらえると良いと思います。
デトックス効果はなくても、何らかの恩恵は受けている筈です。
デトックス効果の怪しさ
今回の汗をかいてデトックス!
の他にもデトックス効果を謳う健康関連の情報は多いですが、デトックスほど曖昧なものを売りにしているものも他にないのではないでしょうか?
「最近調子悪いな~有害物質が溜まってるのかな」
なんて思ったことがあるでしょうか?
体の不調の原因を病院で有害物質の摂りすぎと言われたりすることがあるでしょうか?
これが偏った食事だと「ビタミン不足」「栄養失調」などの診断をされますが有害物質の摂りすぎを問題視するケースは聞いたことがありません。
もちろんサウナに行った後は調子が良いなど、逆のケースは理論上あり得ます。
デトックス以外にも体に良い効果があるのは上に書いた通りです。
単純に「○○でデトックス」と言われても、自分が他の人と比べて多く毒素を持っているかなんてどこも調べてくれないわけで、要はそういう事なんでしょう。
デトックスに効果は無い まとめ
こういった健康情報を見た時の注意点は
知識の一つとして胸にとどめるくらいにしておくことです。
あれだけ苦労していたジョギングは意味がなかった!などのように捉えてしまい、習慣からジョギングを排除してしまうことは健康に取ってマイナスでしかありません。
デトックス効果はなかった、でも健康増進効果は他の点で確かにあることなどはしっかりと認識する必要があります。
10のメリットのうち1つが実は効果がなかったとしても、それを捨ててしまうのは非常にもったいない話です。