ダイエットの本から数字が消えつつあるわけ
ダイエットのやり方についての本は昔から売れ筋商品として根強い人気があります。
そんなダイエット本について以前と大きく異なる点に、体重やカロリーの数字が使われなくなってきているという点があります。
ダイエットの本に数字は不要?
では、どうしてこういったダイエット関連の本から数字が消えているのでしょうか?
この理由については推測を含めて様々なことがあります。
数字が求められなくなってきた
摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスで痩せるという考え方は最近では一般的に周知されてきています。
そのため、こういったハウツー本を購入する方のニーズとしては
・数字よりも簡単な方法
・数字は分かっているので、そこにプラスアルファできる方法
こういったものを望む傾向が強くなっています。
数字よりも簡単な方法を望む層としては、こういった数字を踏まえて行う方法で成功しなかった、続けることができなかった方々がターゲットとなります。
数字は分かっているのでプラスアルファを求める層は、ダイエットというよりもよりきれいな体を求めているという方が多いです。
こうした流れからか、本のタイトルに「ダイエット」とそのままのタイトルが付くものも少なくなってきました。
「きれいになる」「美しくなる」「かっこいい体」こういった表現のものが代わりに台頭してきています。
数字が消える理由として
ここまでは購入する側のニーズの変化について書いてきましたが、栄養指導・相談の方法が時代の流れによって変化している部分の影響も受けています。
その変化とは、個人差、個人の習慣を大事にするという部分です。
今までは正しい食生活のようにテンプレートの食事にいかに近づけるかという考え方に偏りがちでしたが、最近では、その人その人の生活を大事にしながらどういったことができるのかというオーダーメイド型に変わりつつあります。
こうなると、単純な数字で表現することが難しくなるので、数字よりも方法論などの方が大きなウエイトを占めることになります。
食事については、気にするべき点、どんな食事の仕方をすれば良いのかという内容が増え
運動についてもそんなに時間のかからない(今の生活を崩さない程度の)もので、様々なものが紹介されるようになってきています。
ダイエットは目的ではなく手段
こういった時代の流れですが、個人には良い方へ向っていると思います。
ダイエットをする目的は
健康になりたい
痩せることで外見を良くしたい
運動のパフォーマンスを上げたい
などなどのものがあって、そのゴールへ向かうためにダイエットをするのですが、少し前まではダイエットをすること自体、目的を意識せず体重という数字を減らすこと自体をゴールとするものが多くありました。
でも、どのゴールを目指すのかで、実は体重の減らし方なども変わってきます。
そう考えると、現在流行の本のタイトルになる「美しい体のための」などは明確にゴールを示していると判断できることから、それぞれのニーズにきちんと答えるものになってきていると思います。