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ダッシュ食・ダッシュダイエットで高血圧の予防・治療
ダッシュ食、あるいはダッシュダイエット(以下ダッシュダイエットで統一)という言葉をご存知でしょうか?
これらは高血圧の予防と治療を目的とした食事療法のひとつになります。
実際に調べてみると以下のような説明が出てきます。
ダッシュダイエット(DASH diet、Dietary Approaches to Stop Hypertension)は、アメリカ合衆国保健福祉省のアメリカ国立衛生研究所に属する国立心肺血液研究所(NHLBI)が、高血圧を予防し治療するために考案し[1]、推奨している食事療法のことである。日本高血圧学会が発表している高血圧治療ガイドライン2014でも類似の栄養構成を目指している
Wikipediaより 抜粋
アメリカで高血圧対策として考案され、それを参考にしたものが日本でも構築されつつあるというところです。
ダッシュダイエットの具体的な方法
では、高血圧に有効なダッシュダイエットはどのような方法で行うものなのでしょうか?
一言に纏めると、ナトリウムを体外に排出するためのカリウムを含むミネラルと食物繊維を多く摂取することで、体内のナトリウムを減らし、血圧を下げる食事となります。
塩分摂取を控えるというよりも、体外に出す方をメインに考えているのが特徴的です。
基本となる柱は以下の2点になっています。
- 野菜・果物・低脂肪の乳製品に関しては十分に摂取すること
- 肉の脂身など脂肪分の多い食品・砂糖類やそれらを添加したもの・油自体の摂取は控えめにすること(基本的に脂肪分の多いものと砂糖類)
摂取すべき食品については全粒穀類など精白されていない穀物や魚類・豆類なども含まれることが多いです。
脂肪分を控える目的としては
適正な体重維持(BMI25以下)を容易にするため、高カロリーである脂肪を減らすという面があります。
※ただし、魚油での摂取については推奨されています。
砂糖の摂取基準
ダッシュダイエットの特徴として砂糖を控えるというものがあります。
アメリカの基準では1日に15gとなっていて、これは非常に少ない量です。
お菓子類はほぼ全滅、砂糖や果糖ブドウ糖溶液の入った飲料も摂取負荷という状況になります。
ちなみに果物中の果糖に関しては果物にナトリウムの体外排出を促すカリウムが豊富であること、果糖自体血糖値をそこまで上げないことから、砂糖の枠組みから外れています。
ダッシュダイエットの効果は?
ダッシュダイエットについてはアメリカの研究報告や日本の高血圧ガイドラインなどでその効果が実証されています。
ナトリウム自体を意識して控えるよりも、塩分を加味したうえでダッシュダイエットを行うことが効果を高めることも分かっています。
実際に食事の縛りもそこまで厳しくないので、高血圧で通院されている方は主治医と相談しながら取り入れていくことも検討してみる価値があると思います。
ダッシュダイエットの注意事項
では、ダッシュダイエットは万能かというと、欠点ももちろんあります。
ナトリウムを体外に排出するカリウムの摂取量を多くするのがダッシュダイエットの特徴です。
このため、腎機能に異常がある場合などはカリウム制限が基本となるため、腎機能に課題のある場合についてはダッシュ食厳禁となります。