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サッカーの準備体操はブラジル体操がベスト
サッカーの準備体操と言えばみんな揃ったらランニング、そこから輪になってストレッチという方法が昔から多くの学校やチームで行われてきました。
ただし、近年ではこの方法がパフォーマンスを落としてしまう原因になることが分かっています。
今回はサッカーやフットサルを始める前のウォームアップについての話をしていきます。
パフォーマンス低下の原因は静的ストレッチ
以前に動的ストレッチと静的ストレッチの話を書いたことがありますが。
基本的に静的ストレッチはゆっくりと10秒伸ばすものになります。
静的ストレッチは柔軟性を高めてくれるというメリットがある反面、以下のデメリットがあります。
・筋肉の最大出力を下げる
・関節が緩むことでケガをしやすくなる
筋肉を緩めることで瞬発力が下がることはパフォーマンス低下に直結します。
昔は関節を緩めることがケガ防止に役立つと考えられていましたが、実は正反対の減少が起こるということは驚くべくところです。
パフォーマンスを上げる動的ストレッチ
静的ストレッチがパフォーマンスを下げるのであれば、運動前のウォーミングアップとしてはどんなことをすれば良いのか?
これは動的ストレッチと呼ばれるものが適しています。
動的ストレッチとは、そのスポーツで行う動作などを取り入れた、一定の速度を持ったストレッチです。
運動に使う分を適度にほぐすことで、パフォーマンスを下げることなく、必要なだけの柔軟性を引き出すことができます。
動的ストレッチの代表格はブラジル体操とラジオ体操
ブラジル体操は股関節回りをリズミカルに様々な角度に動かすことによってほぐしていくものです。
ラジオ体操は全身を一定の速度で伸ばしていくものになっています。
ブラジル体操にも様々なバリエーションがあるので、YouTubeで検索して、いつも同じでなく、たまに気分を変えながら行うなどマンネリしない方がトレーニングに取り組む集中力やモチベーションが高まるのでおススメです。
ブラジル体操の良い所
ブラジル体操の多くは前にジョギングしながら関節をほぐしていきます。
このため従来のウォーミングアップの為のジョギングを半分程度にして、残りはブラジル体操をしながら行うという感じに変えると時間の節約にもなります。
ウォームアップの勘違い
ウォームアップは準備運動というニュアンスです。
つまりはこれから行う運動の準備をする行為です。
日本では、この部分が曖昧になっているところが多く、ただ習慣的に行われている部分が多くなっているように感じられます。
例えば学校の部活動
最後の授業で体育としてサッカーをしていた学生も部活前にみんなと同様にウォーミングアップしてストレッチをして・・・・
すでにサッカーをしていたわけですから、準備は整っているので、本来は必要ありません。
でも、みんなが同じように行わないといけない。
それは指導者も実施する方も、「何のためにそれらの行動を行っているのか理解していない」ために起こることです。
これでは、体育を行っているなど関係なしに、いつも行っているウォーミングアップでさえ本質を理解せず実施していることになるので、本来の効果を発揮しているとは言えないでしょう。
小学生くらいであれば、冬場を除けば彼らの体温は高めである傾向が多く、体も大人より柔軟です。
準備体操を行わず、ボールを使うトレーニングの中でウォームアップを行うという方法も良い方法になります。
このように誰が・いつ・どんな場面で、というところまで考えることでウォーミングアップは本来持つ意味を成すことができます。
体が柔らかい事とケガには関連性がない
柔軟性が低いとケガをしやすいという話が昔はありましたが、これは関連がないことが分かっています。
一般的に体が柔らかいと言われる人の多くは筋肉の質は関係なく、関節の可動域が広いため、体全体の可動域が広くなっています。
ただ、本来人間の関節が稼働する範囲を超えた挙動をするとケガをしてしまいます。
つまりは関節の可動域は日常生活に支障がない程度であれば問題なく、可動域が広くなりすぎるとケガのリスクは増してしまうこともあるということになります。
実際に僕も体が硬いですが、大きなケガをしたことがありません。
本当に体の硬さとケガが直結するのであれば、もっとケガをしていてもおかしくないほどの硬さです。
サッカーではむしろ相手とのコンタクトの際、関節などもしっかりと(筋肉などで)固定した方が良い場面も多いので、体の柔らかさはそれほどプレーに影響しないということができます。
正しい準備を行い、日々の練習の質を上げることが上達への近道となります。
ケガには気を付けて、練習に励みましょう!