輸入に頼る食品のリスクをブラジル鶏肉問題から考える

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ブラジル産鶏肉の不正問題

2017年3月末にニュースになりましたが

ブラジルで本来は廃棄されるレベルの鶏肉が、食肉検査の不正により、

国内外で販売されていたことが分かりました。

この話題は厚生労働省でも発表しています。

なんと対象となる施設は21にもなるということで。

すでに現地ではブラジル農務省が対象施設について操業及び出荷の停止措置を取っていますが、

最近は日本でもブラジル産の鶏肉を良く見かけるというかほぼメインとして使用されていたので驚きのニュースでした。

その後これらの施設から出荷された商品については鶏肉以外も輸入しないという対応をして。

変わりの施設にしてもそれなりの検査を要求しています。

そのため、一般的にはそれほど影響もなく、この事件を知らないという方も多いと思います。

なぜブラジルからの輸入に頼っているのか

ブラジルの鶏肉は日本だけでなく、ヨーロッパを始め、世界中に輸出されていました。

これは安く輸入できる面と、抗生物質の検査が厳しいヨーロッパ圏でも輸入されていること、ブラジルでは今の所、鳥インフルエンザが出ていないという信頼によります。

ちなみに餌に抗生物質を混ぜる行為は結局肉に抗生物質が残るという面で、なるべく避けたいものとされています。

その為、肉の価格には「何を食べて育ったか」という面が大きく反映されます。

牛であればきちんと牧草で育ったのか、質の悪い穀物で育ったのかの違いで、天と地ほども価格が変わってきます。

今回は出荷元の不正が原因だったので、正しい運営がされれば問題ありませんが、ブラジルで大規模な鳥インフルエンザなどが流行して、輸入そのものを止めなければいけない事態がおこったらと思うと、世界中が頼ってしまっているだけに、代わりに輸出国となれるところがあるのか、世界的に鶏肉が不足する事態になるのか、今回の事件で不安に思いました。

中国もブラジルから鶏肉を仕入れています

日本では鶏肉の消費量が増えています

特に、以前は脂のあるモモ肉が大好きで、輸入の大半を占めていた日本も、

サラダチキンという高たんぱく、低カロリー食材の良さに気づいて、一気に胸肉の消費も増えて来ています。

今鶏肉になにかあったら、僕も死活問題です。

鶏が無くなったらいよいよ本格的にプロテインの時代が来るかもしれませんが(笑)

日本産ならないとは言い切れないものの、やはり海外ではこういった不正がらみの食品リスクをある程度織り込み済みにしないといけないですね。

ブラジルから輸入している鶏肉は小学校の給食などにも頻繁に出る食材ですから、こういうことは起こらないで欲しかったものですが。

日本で鶏肉をがんばって大量に生産しようとすると、土地が必要で、きちんとした餌にすると餌代が高くて、と大量に用意するのは難しい実情もあります。

ブランド品的に高級品として販売するのであれば少量生産はできるかもしれませんが、僕の所まで恩恵に預かるのは難しそうですね。