培養肉の可能性と現状の課題 不殺で肉が食べられる日が来る?

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培養肉の可能性

培養肉の可能性と現状の課題

培養肉という言葉をご存じでしょうか?

これは肉を生きている動物から得るのではなく、可食部の肉(細胞)を(組織)培養することで得た肉の事を言います。

肉から肉を作り出すイメージです。

この斬新な方法は動物愛護を訴える人や、未来に起こりうる食糧不足への対策として有効となる可能性があります。

一方で、まだまだ専門的な技術が必要であったりと、私たちの口に入る日は少し遠いと言わざるを得ない部分もあります。

今回はこの培養肉について書いていきます。

培養肉のメリット

・動物を新たに殺さずに肉を得ることができる。

・動物の飼育に関する手間とコストを削減できる

・将来的には食品から食品を得ることができるので、食糧不足の心配がない

特に現在の需要が高いというわけではありませんが、ベジタリアンの方で、健康面を考慮して行っているよりも思想・指向的な部分で実践されているタイプの方には食べることもできるのではないかという点では、隠れた需要はそれなりにありそうです。

そして将来的に人口増加、世界的に豊かになることで農作業を行う人口は減っていくことなどから食糧不足が懸念されていますが、こういった点についても、少ない細胞から肉をたくさん作り出せるという面での技術は有用です。

培養肉の現在抱える課題

・専門知識が必要

・培養するための初期投資から培養液などランニングコストが高い

・モラルや倫理観で避ける人もいるという予測

遺伝子組み換え食品が議論されるように、培養肉についても遺伝子に変化がないという確証を得ることができるのかという点などは重要であることから、いずれは簡単に培養肉が生産できる未来も来るのでしょうが、当面は、専門的な知識や技術を持っている人の間で進めるべき部門かと思います。

培養肉を作る環境を整えることに現在はお金がかかります。

こちらもいずれは解消されるのでしょうが、この辺りにかかる費用が商品として培養肉が売り出される際にの価格にも影響されることを考えると、早めに安くなるに越したことはないという印象です。

モラルや倫理観と書きましたが、要するに人工的に生み出された肉について本能的な嫌悪感を持つ人も現れるだろうという推測です。

肉から肉が生まれるという現象に僕たちはまだ理解が追い付いていません。

いずれはそういった現象が当然という世代ばかりになるのでしょうが、素直に受け入れることができるのかどうかは、その時にならないと分からないと思います。

特に世論はその時々で変わりますから。

個人で培養している人もいる

NHKの番組でDIY的に培養を行っている人がいるという話題をしていました。

道具は工夫して数十万円で収まるようになど工夫していましたが、個人の趣味で作って自分で食べる分には良さそうですが、周りにも食べてもらうほどの量が確保できないこと、安全性も十分に担保できない点などから、趣味どまりかな、という印象を受けました。

とはいっても、こういった人たちの工夫が何らかのブレイクスルーになることもあるので、注目すべき趣味と言えると思います。

培養肉の可能性 まとめ

培養肉についてはまだ市場に出せるだけの価格に落とせないということ、あとは一口に肉と言っても、脂肪とバランスで味やジューシーさが変わってきますが、そういった点までどうにかするにはまだ至っていない部分から、一般人である僕たちの口に入るのはまだまだ先になりそうです。

培養肉が世界中に広がったのであれば、今度は酪農家などが困ることもあるのでしょうが、それはもう少し先に議論する内容となりそうです。