結局抗酸化作用って何が良いのか
ポリフェノール! 抗酸化作用!
健康番組や料理番組で良く聞く言葉で、なんとなく「身体に良いんだろうな」ということは分かりますが、少し具体的にどう体に良いんだろうかと考えると、案外分からない部分でもあります。
今回はこの抗酸化作用について
酸化とは? 活性酸素とは?
と段階を踏んで説明していきます。
体の酸化とは
ザックリと言うと
体内に入った酸素は栄養素とくっついてエネルギーを作ったり、という働きをしますが、余った酸素については酸化してしまい、鉄が酸素と結びつて錆びてしまう様に、体の錆(老化など)の原因となりますよ。
という現象を人体における酸化と表現することが多いですね。
本来的な反応でいうともっと複雑で、反応しやすくなった酸素であればすべて活性酸素と言っても良いので、なんとも難しい話になってしまうことから、大体の健康についての情報としては上記のようなところが落としどころとして使用されるようです。
科学の分野から説明すると、それだけで膨大な情報量になってしまいます。
活性酸素とは
上の酸化の項目で触れた、他の物質と結びつきやすくなった酸素の事を言います。
活性酸素は様々な物質に対して非特異的(すごく変わった)な化学反応をもたらし、細胞に損傷を与えることから、その有害性が指摘されていて、老化や、生活習慣病の原因のひとつではないかと考えられています。
この活性酸素は
加齢とともに発生量が増えることが分かっています。
多量飲酒、ストレス、食品添加物、喫煙、激しい運動、紫外線なども活性酸素を増やす原因となると言われています。
喫煙による活性酸素の増加については、細胞を傷つけ癌を増加させるのみでなく、ビタミンCの破壊を促進し、しみ、くすみなどの原因となるメラニンを増加させてしまうことが知られているなど、健康については活性酸素は悪影響を及ぼすものとなっています。
このように活性酸素は老化や生活習慣病の原因になり得ると言われていますが、一方で動物実験などでも、因果関係を明確にできていない部分があります。
活性酸素は悪者とも言い切れない
先に触れたように活性酸素は様々な物質と結びつきやすいことから、体に悪い物質と結びつけて排除することで、病気などの治療ができるのではないかという期待がされています。
要するにどう使うのか? ということですね。
文字通り毒にも薬にもなると言ったところでしょうか。
抗酸化作用とは
活性酸素の働きを抑えるという意味で
酸化を抑えてくれる働きを抗酸化作用と言っています。
体の錆(老化や生活習慣病)を抑えてくれるというわけです。
この働きを主に期待できるものとしてポリフェノールなどがあり、一時期の赤ワインブームなどを巻き起こしました。
個人的に言わせてもらえば赤ワインブームはお酒を堂々と飲める大義名分ができたという功績が最も大きいのだと思いますが(笑)
まとめ
このように活性酸素とそれを抑える抗酸化作用については分かっていますが、因果関係としてまだ完全に分かっていない部分があることも確かです。
そのため、抗酸化作用とポリフェノールが言葉として市民権を得た現状でも、騒ぎ過ぎずにいるのだと思います。
もちろん栄養情報も日進月歩の朝令暮改ですから、いつ何時変化するか分かりません。
とりあえずポリフェノールが体に悪い事はなさそうなので、安心ですが、
一方でポリフェノールが入っているからといって赤ワインをがぶがぶ飲んだり、チョコレートをパクパク食べたりすると、本末転倒な結果になりますので気を付けて下さい。