水分の摂りすぎで胃酸が薄まり消化に悪影響が出る

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水分

正しく水分補給をしないと胃酸が薄まる?

水分補給について様々に言われますが、今回は代表的なものについてサラりと書いていきたいと思います。

・水分の一回摂取量は200mlから250ml程度に抑える

これは吸収の問題で、これ以上に摂取しても体は吸収し切れないため、尿などとして体の外に排出します。

スポーツの際に水分補給の目的以外に、体温を下げるために余分に冷たい水分を摂取する方法もありますが、基本的には多すぎる水分の摂取は胃腸に負担をかけてしまうことから、運動時にも、水分摂取は細目にすることで、1回の量は抑えることが理想的です。

・朝目覚めに1杯の水分

これは睡眠中に失われた水分の補給が主な目的です。

睡眠中も汗や呼気などで、体は知らないうちに水分を失っています。

すると、血液中の水分も少なくなる事から血液の粘性が強く、ドロドロの状態になっていくので、血液が運ぶ栄養など様々なものが、行き届きにくくなります。

こういった状態をいち早くリセットするために、朝寝起きの水分は推奨されています。

余りに長時間の睡眠が悪いとされたり、たくさん寝たのにあまり疲れが取れた気がしない原因としても、この睡眠中の水分不足による血液のドロドロ化など挙げられています。

・食事の前から、終わって数時間までは水分を摂取し過ぎない

これは食事を消化吸収するために、胃液の働きを阻害しないことが目的です。

食事をすると人間の体は胃液を出しますが、水分を摂取しすぎると胃液が薄まってしまい、消化能力が落ちてしまいます。

消化するのに時間がかかるので、胃腸への負担が大きくなり、食後も体が重く感じたり、胃もたれなどの原因にもなります。

食事中の水分は食品からも摂取している上、日本人では汁物なども摂取することも考慮して、余り多くならないようにしましょう。

消化のひと段落する食後3時間位は少し控えめにすると良いと思います。(食事内容にもよりますが)

もちろん個人差がありますので、自分の体の重さ、胃腸の調子やもたれ具合を感じ取って、自分に取って程良い水分摂取量を見つけて下さい。

ちなみに胃液が薄まるデメリットがもう一つあります。

それは殺菌能力の低下です。

胃液はph1~1.5の強酸性であるため、ちょっと食中毒細菌が入ってきても、殺菌してしまうことで、体を守ってくれます。(もちろん守れない菌などもいます)

それが胃液が薄まってphが中性に近づくと、普段なら問題なく殺菌できるものも、できなくなってしまうことで、食中毒を始めとした体調不良に陥る可能性が高くなります。

こういったデメリットを回避するためにも、食事の前後は水分摂取量に気を付けて見て下さい。

・お風呂は水分を放出する場

お風呂は湿度も高いし、そもそも水(お湯ですが)に浸っているので、水分が肌に浸透して、水分が取れているような気がしますが、実は汗などで失う水分が多くなっています。

分かりやすいのはお風呂上りの水分の美味しさですね。

体が水分を求めている事が痛感できる瞬間と言えます。

・眠る前にも水分摂取

僕は寝る前にプロテインを飲んでいますが、そうでなくても水分は飲んだ方が良いものです。

朝の水分補給につながりますが、寝ている間に失う水分は案外多いので、あらかじめ補給することで、健康的な睡眠を取ることができます。

夜は飲み過ぎるとトイレに起きるので、量には気を付けましょう。

胃酸と水分摂取についてのまとめ

水分の摂取は1日1.5ℓから2ℓくらいがひとつの目安になります。

夏は汗で水分を失いやすいので2ℓ摂取しよう、更に今日は運動したからもう1ℓというように、一律の基準というよりは、失う分を考えて、体に常に一定量の水分が満たされている事が大切です。

摂取し過ぎても尿で排出したり、その尿をつくる腎臓に負担をかけたり、体のミネラルバランスを崩してしまうといった問題につながります。

反面、絶対に今回の内容と異なる水分摂取がダメ!ということもなくて、

例えばダイエット目的で、食事前に水分をコップ2杯飲む、なんてことも、自分の消化能力などをわきまえていれば絶対にダメというわけではないわけです。

ただ、理想で言えばそういう時には消化しやすい内容の食事にして、きちんと加熱などして衛生的な状況を整えるといった、胃液が薄まる事でのデメリットを最小限にとどめるための工夫をしてあげると、体に優しいと思うので、自分の体を労わる部分もきちんと忘れないで頂ければと思います。

水分摂取は奥が深いもので、ほんの数%失うだけでスポーツのパフォーマンスはグッと落ちるし、摂取し過ぎれば、お腹がタプタプになって運動どころではなくなってしまいます。

自分の体にとってベストな水分摂取のタイミングと量については試行錯誤しながら、感覚として身につけると失敗がなくなるので、意識的に水分摂取後に体を見つめ直す機会として捉えてみてください。